台風と歯痛

バンビ歯科  院長 森川富夫

 

今年は台風が多いですね。体調を崩されてる方も大勢いらっしゃいます。

台風や、飛行機での移動、登山など、急激な気圧の低下は全身に様々な変調をきたします。

頭痛、目まい、だるさ、古傷の痛みなど。

時には「 歯」の痛みとなって現れる事もあります。

先日も京都の友人←時々このコラムに登場してきます、から電話があり、

「台風が近づいてくるからか最近歯が痛い」との事。

通常、歯の内部の空洞←歯髄腔といいますが、その内部の圧は、外気圧

と等しくなっています。

しかし、短時間に外気圧が下がると、その変化に対応しきれず、内側からの圧力で

一時的に痛みがでる事があります。

山頂で、ペットボトルの蓋を開けたとたん、中身が飛び出してしまうのも、

気圧の差が起こす現象です。

気圧の低下だけで起きる歯痛は「気圧性歯痛」と呼ばれ、

、一過性のもので、通常はそれほどひどい痛みにはなりません。

しかし時には激しく痛むケースがあります。

虫歯を放置してたり、根管治療の途中などの場合です。内部圧が病巣を刺激します。

彼の友人も、仕事の忙しさで歯科に通いきれず、海外出張の飛行機の中が激痛の最初でした。

その後、虫歯は完治したとの事ですが、「台風が近づくと、昔手術した膝が痛む」と言ってるお年寄り

と同じで、以前にダメージを受けていた個所に気圧の低下とともに症状は現われてきます。

でも、彼はナーバスすぎます。、

雲ひとつ無い快晴なのに、はるか南の海上に、台風が発生したお天気地図を見るや否や

歯が疼きだすそうです。まさにトラウマですね。