初夢
バンビ歯科 院長 森川富夫
明けましておめでとうございます。
「初夢」はもう見ましたか?
夢は毎日見ているといわれますが、覚えているのは、ひと月に一回
あるか?ないか?
昨年末に鮮明な夢を見ました。
何十年前にもなる学生時代の歯科実習の夢です。
我々はまず石膏模型や樹脂でできた歯を削る事から始めます。
ワンステップ毎に指導教官にチエックを受け、
駄目なら又新たな模型でやり直し、何か月もその繰り返し。
最終的には最後の一年は患者さん相手の臨床実習です←現在は違っています。
実は模型実習と臨床実習の間には避けては通れない、かつ重要なステップがありました。
頭部だけのマネキンに模型を装着して、生身の患者さんを想定して削る実習です。
今までと違い、模型は固定されています。
そこで、支えの指の場所や、ミラーを使った様々なテクニックを学びます。
あれだけ早く削れるようになってたのが、ぎこちなく、もどかしい毎日の連続です。
←このあたりから夢の始まり。
「教官の目を盗み、模型を外したら、10分で終わるのに」と誰しも考えますが、
そこは将来の自分自身の為、我慢、我慢。
そんな毎日にもようやく慣れ、完成まで後わずか!という時、削りカスが気になりました。
「ふっ」と一息吹きかけ、見やすくなった歯面を直視して、さあ一気に仕上げ!
と気合を入れなおしたら、後頭部にガツンと一撃。
「患者さんに息吹きかけるのか!」振り返ると鬼のような形相の教官。
←集中しすぎて、私はおかれている状況が見えなかったのです。
その瞬間に目が覚めました。リアルに痛みまで感じました。
ほろ苦く、懐かしい経験が夢となって現れました。
来年は「初心に戻って気を引き締めろ」と「活」を入れられた気がします。
が、「初夢」だけは、少々甘酸っぱい物を見れれば良かったですね。