ケアマネージャー
バンビ歯科 院長 森川富夫
11月になり、心地よい涼しさを堪能しています。
秋は各種学会の花盛りで、又資格修得試験も多く行われています。
十年近く前ですが、私が「ケアマネージャー」の試験を受けたのもこの時期です。
表向きの動機は多々ありますが、単に何か勉強に打ち込みたかっただけかもしれません
でも取り寄せたテキストを開いてみてびっくり、法制の事、施設の設備基準の事、
聞き慣れない用語ばかり並んでいます。福祉関係の仕事に携わっていられる方と違い、
我々医療系にとっては未知との遭遇です。
「ながら勉強」でも効率よく頭に入っていく人もいますが、私は全く駄目で.
結果として、二か月は、休みに図書館に通いつめることになりました。自習室利用は学生の時以来で、
周りを見渡すと、多くの方が勉強されています。
不動産関係、造園関係、インテリア関係、各々の試験に備えての勉強みたいです
各自内容が違い他人の進行状況など全く気になりません。
ただ、そこには、ピーンと張り詰めた空気だけが漂っています。
そんな空気と時間を他の方と共有でき勉強できる事が妙に心地良かったです。
いよいよ佳境に入ったある日、家内が「駅に用事あるからお昼一緒に食べようか?」
「いいよ何時ね」落ち合って、食事後の会話も弾みそうな中、私は時計を指差し
「キン、コン、カン」と言って立ち上がりました。「どうしたの?」「午後からの勉強のタイムが鳴った」
私は時間の割り振りをして愚直に勉強していた、何十年前の学生の自分に戻っていました。
「?!変なの」と、妻は呆れ顔。
今となっては習得した資格も実践では使う機会もなく、年々知識も薄れてきています。
が、形には現れずとも今の現場の診療に何かしら活かされているものと信じたいですね。
貴重な秋の数か月でしたから!