……の秋

バンビ歯科 院長 森川富夫

旅行!スポーツ!読書!何をするにしても最適な季節、秋、到来です。

今日は朝から秋晴れの清々しい一日です。

それなのに、私は今パソコンの前に座っています、ムムム。

先月末、小学生の女の子がお母さんに連れられ来院しました。

ぐらぐらしている乳歯の横から永久歯が頭を出しています。

「ご飯食べてる時、気になる?」「ならない」「抜いてあげようか?」

「嫌だ」動揺が強く、今にも抜けそうな歯は格段永久歯の歯並びには影響は与えません。

自然にまかすのが一番です。

それに反して、乳歯もしっかりしており、永久歯が側から顔を出した時は我々のお手伝いが必要になる事もあります。

歯ブラシがし辛くなりますから、動揺歯を避けてのブラッシング指導を行い、本人はニコニコ帰って行きました。

その日の夜 懐かしい記憶が甦りました。

20年以上前の事です。昼休みに家内から電話が入りました。「○○が歯が抜けたって」

我が息子の乳前歯が何日か前からグラグラして、本人もしきりに指で触っていました。

食事の時も気になる様子です。「食べるの気になり、少ししか食べないんなら抜いちゃうぞ」

と私に言われてるものだから、慎重に時間をかけて食事をしていました。

そんなある日、お腹ペコペコの学校帰りに彼の目の前に置かれたのが大好物のケンタッキーでした。

思わず彼はガブリと噛り付いたようです。

「痛がってるの?」「全然、抜けた歯私に渡し、ガツガツ食べてる」

食欲という原始的レベルの前では些細な事は吹っ飛んだみたいです

さほど痛くないと経験則で学んだ彼は、以後の「生え変わり」は全く気にしなくなり、

何本かの「歯」はお腹の中に入ったかもしれません。

冒頭に一つ忘れていました、「食欲、味覚の秋」到来ですね。