暑さ本番

バンビ歯科  院長 森川富夫

 

暑い毎日が続いています。

患者さん達も身体から湯気を立て来院されます。

京都生まれの私は少々の暑さには慣れてはいますが、最近は異常ですね。

幼少の頃は,夕方になると団扇片手にお年寄り達が外に出て、歓談したり、

それこそ囲碁、将棋を楽しまれてた光景がありました。

比べると、今は一日中蒸し暑く、言われているように日本は亜熱帯化しているみたいです。

先日一人のお年寄りが、暑さの中ニコニコして来院されました。

その前日に歯周病が進んでいて保存不可能な歯を何本か抜歯し、止血後、

事前に型を採っていた入れ歯を入れた患者さんです。

「抜いた後もさほど痛みもなく、思ったより噛めるし、何よりも、いつ抜けるか?

抜かれるか?不安な毎日でした、こんな事ならもっと前にお願いすればよかった。」

と感謝の一言。

無論一年近く前から患者さんには説明、説得はしてはいたのですが……

私がより強く言えないのには訳があります。

ごく少数の方ですが、保存不可能と思われる歯を抜歯し、噛めるように義歯をつくってみても、

「痛くはないけど、以前のグラグラしてた方がまだまし」となる場合もあります。

私の技術不足が大ですが、そこには機能以外の、違和感、自分の歯が少なくなった!喪失感という

心因性のものがあります。それも徐々には慣れてはきますが。

治療、特に抜歯の場合にはご自身が納得される事が一番です。

長年頑張ってきた、かけがいのない「歯」ですものね。

しかし8割~9割の方はこの患者さんのように

「もっと早く決断すれば良かった」との感想を述べられます、度胸を決めて一歩踏み出されるのも!

暑さ本番!皆さまどうかご自愛を!