布団干し

バンビ歯科  院長 森川富夫

子供の頃から慣れ親しんできた日本の四季の移り変わり。

それが、ここ何年か前から変調をきたしています。

診療所での患者さんとの挨拶も「うっとうしい日が続きますね」

「中々晴れませんね」で始まり、「降ってきましたね、帰りお気をつけて」

「今止んでますね、良かったですね」が治療後の挨拶になっています。

適度の雨は歓迎ですが、こうも続くと滅入ってしまいます。

そんな毎日でしたが、昨日の日曜は久し振りに太陽が顔を覗かせました。

「やっと晴れた」ウキウキしていると、二階でどたばたしていた家内が、

「夕方には帰ります、出来ればお布団干しておいて下さい

ベランダの側まで全部運んでおいたから、お願いね」

とっさの事で「ああ、いいよ」と軽く?返事をしてしまいました。

誰もいなくなった二階に上がってみると、我々二人の布団以外に、

先日まで甥っ子が使ってた布団まであります。「これを全部干すとすると、

2回転が必要だし、午後までかかっちゃう」外を見れば太陽が

「早く出ておいで」と言ってくれてます。その上私には最近見つけた、

お気に入りのウオーキングコースがあります。

以前には、お布団干したまま床屋さんに行って、雷雨に遭い全滅させた前科もあります。

中途半端はよくない、と、ソッコーで布団を元あった場所に戻し、

リュック片手に出かけて行きました。

風が心地よい秋晴れで、全身爽快で、太陽を十分堪能しました。

帰宅すると、先に帰っていた家内が「何で干してくれなかったの?」と聞いてきまし
た。

「布団干すより、自分の湿気てる身体干す方が大事じゃい!」しばしの沈黙の後

「……そうだよね、すっきりした?」「もちろん」

このコラムが掲載される頃は「雨期」ではなく「秋」を楽しめてれば良いですね。

もちろん、夜長はふかふかのお布団の中で…