歯科検診
バンビ歯科 院長 森川富夫
快晴の中、幼稚園の歯科検診に行ってきました。
例年通り後輩の先生と娘の協力を得て3人体制で臨み、私は2~3歳児さん担当。
バンビ歯科では外来のお子様さん達の検診や治療は娘が担当しているので
毎年の園での歯科検診は私にとっては新鮮で若返るひと時です。
年少の園児達は乳歯列が完成された時期で、保護者や園の先生達の完全保護下
に置かれていることもあり、虫歯の園児はほとんど見かけませんし、
歯磨きもしっかりなされ歯肉も素晴らしい状態です。
私が注意することは「前歯に多い乳歯の先天的欠損」「二本の歯がくっついた癒合歯の存在」
そして現状では経過観察しかないのですが「反対咬合」などのかみ合わせのチェック。
このデータは来年以降にも持ち越されますので、そこはしっかりと。
途中2歳児の園児の一人が入室するや否や大泣き、つられてもう一人の園児も。
私は床にあぐらをかき衛生士と保母さんと三人がかり、「すぐに終わるよ、お口!あ~んだよ」
「え~ん、え~ん」……「はーい終わり、よく頑張ったね」と声をかけると、泣き声もピタリと終わり何事も
なかったように。
乳歯列上下20本は2歳半でほぼ完成され、その後安定期を迎え、6歳前後で
生え変わりが始まります。注意する事は乳歯が抜けていく前に6歳臼歯と呼ばれる「第一大臼歯」
が頭を出していく場合があります。
乳歯列の奥歯「第二乳臼歯」の奥の粘膜が白くなってきたらいよいよ萌出してきます、
歯肉に埋もれている期間が長く、歯ブラシではケアしづらい部分なのでワンタフトブラシなどがお薦めです。
保母さんの声かけのもと全員での「お願いします」の声で始まった「歯科検診」
全員が終わると「ありがとうございました」で退出していきますが、その時の音量は倍以上でした。
やはり皆緊張していたのでしょう。
そして帰り際「バイバイ」と園児が手を振ってくれ、中には近づいて袖を引っ張る園児がいてくれるのも
例年通り。「この子達に幸多かれ!」で半日楽しく終えました。