桜並木

バンビ歯科 院長 森川富夫

今日は終日雨の一日でしたが、患者さん達は予約通りに来院されました。

「傘を差し桜並木の下を歩いて来たわよ」

ありがたい事です。私も雨の中居宅の往診にお伺いしたのですが、移動中の車内から見ると、ここかしこに桜の花が存在を主張していました。

毎年この時期になると患者さん達との近場での「お花見スポット」の情報交換が始まります。

「恩田川の何処どこがいいですよ」「鶴見川ならどの辺りですかね」と話し終え、平和に一日が終わりそうな夕方に一人の女性が来院されました。

「被せものが動いてきた」との事です。

診てみると犬歯の差し歯が若干動揺しています。この方の場合は歯周病で歯の全体が動揺することはありえないし、考えられる事は二つ

一つは接着時のセメントが劣化しての合着力の低下で、被せものそのものが外れかかっている?

一つは歯根破折により、被せものが部分的に歯根を巻き込んでの動揺。

レントゲンで見ても破折線は見られないし←方向によっては写りにくい場合もありますが。

歯肉の腫れもないし、打診をしても痛みはなし、ということで単なるセメントの劣化によるものと判断しました。しかしいざ外そうとしても中々外れてくれない。

このような時に力任せは絶対にNG!持続的に軽い力をかけていく指先に今日一番の緊張が走りました。

が、ほどなくして外し終わり差し歯の周りを見たのですが、歯根のかけらも付いておらず、

根管の中も出血はなく、再装着を行い終了で、途中の心配は徒労に終わり一安心。

さて明日は雨の中、桜並木の下を歩いてみようか?

それとも車に乗りスポット巡りでもしようか?

一夜明けた気分次第ですね。