不思議……
バンビ歯科 院長 森川富夫
先月末から一気に涼しくなり、若干の肌寒さも感じていましたが、
夏が少し戻ってきたような、昨日、今日です。
この気候の変化は二つの台風の影響とはいえ、自然は不思議です。
先月初めに定期的清掃、メンテナンスを行った患者さんが、
月末に「左の上下がしみる、噛み合わせがしっくりこない」
という症状を訴えられ来院されました。
歯周ポケットの中の歯石←縁下歯石と言いますが、除去した後、
人にもよりますが、一、二週間は「歯がしみる、浮いた感じ」が続く場合があります。
ほとんどの場合は治まってきますが、その方は悪化し始めたとの事です。
精査してみますと、確かに当たりが強い箇所が一点ありました。
少し削り、バランス良くかみ合わせを調整して、「後はしみる歯を診てみましょう、
一度おゆすぎ下さい」と言ってお口をゆすいでもらいまいた。
すると「先生!しみなくなりました、治ったようです」
「?」私はまだ、その事に対する診断も処置も行ってはいません。
「最初のうがいでは確かにしみてた」と患者さんはおっしゃっています。
でもエアーを当てても該当する「歯」は見つかりません。「?」
何らかの「原因」があり「結果、症状」が伴う、これが通常です。
ただ臨床では、こうした場面に遭遇する事がたまにあります。
人体は、お口の中一つをとっても複雑で、且つ不思議ですね。
ちょっぴり戻ってきた夏を、もう少し楽しむことにします。